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「日本人はのろまだから・・・」

 日経新聞2月13日朝刊では「新型肺炎研究 日米で格差」の見出しで、診断キット、ワクチン、治療薬の開発のスピードなどの面で、日本は米国に比べて対応が大幅に遅れていることが指摘されています。背景にあるのは研究開発の体制、スピードの違いで、日本では感染症分野は日が当たらず人が育たないことがベースにあるとのことです。また、感染症対策のような緊急事態に対応するためには、トップダウンでの予算配分が不可避ですが、日本ではもともとの財源が不十分なために効果が及ばないとも指摘されています。
 日本の社会の根底にある、リスクセンスの不足、長期的視点での課題認識の不足、大組織における意思決定手続きの非合理性などがここでも災いしていると痛感し、もどかしさと危機感を覚えます。そして、この記事を読み終えて、日産前会長カルロス・ゴーンが「日本人はのろまだから脱出できた」との発言を思い出した次第です。
 私たちにできること、やるべきことは何か?と考えると、この際、新型肺炎に関する情報が錯そうする中で、まず自分がどのようなリスクにさらされており、それを軽減するためにはどのような行動をとるべきか、しっかりと自分の頭で考えることではないでしょうか?また、価値ある課題に長期的な観点で取り組むこだわり、それを共感でつなぐ努力を惜しまないことです。
 そして、「日本人はのろま」と言われたことが少しでも悔しければ、新型肺炎の問題に限らず、原則(プリンシプル)を見失わずに、迅速(アジャイル)に行動する習慣を今日から実行することだと思います。批判、論評だけでなく、実行です!

 

#新型肺炎 #日米格差 #リスクセンス