2025年3月22日開催オンラインフリートークイベント「事務って何だ~?」

目次
- 当日のディスカッションテーマ
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クレーム処理も事務なの?
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事務のお困りごとは?(ミス防止、効率化、属人化防止は共通課題)
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生成AIに期待することは?
- もうひとつの「リスキリング」
- 事務とはどういう仕事なの?

宮﨑 敬(みやざき たかし)
株式会社オフィスソリューション 代表取締役
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三菱UFJ信託銀行37年の実務経験と研究歴20年の「事務」の改善コンサルタント。
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これまでの研究成果を「事務工学」として体系化する仕事に取り組んでいます。
この記事の要旨
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事務は事務センターや「○○事務課」だけの仕事ではない、工場にも事務あり。
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「事務」と名の付くセクションや担当業務の中では、クレーム処理や雑用対応などは切り離すことが難しく、仕事の範囲は広い。
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クレーム対応は営業の仕事とも言えるが、対応の主な内容は事務で提供しているサービスの内容やその根拠についてのものがほとんど。
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当日の参加者は銀行、保険、製造業、人材派遣関連など業種はさまざまだが、ミス防止、効率化、属人化防止は共通課題。
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生成AIはすでに議事録作成や情報要約に活躍しているが、これからはパソコン作業のナビゲーター、資料作成や連携先などの際のアドバイザー、サポーターとして期待したい。
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生成AIはすでに同僚、そしてこれからは上司の役割も?
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生成AIをツールとして使いこなすめに、事務のプロセス設計と管理・運営の知識とスキルが必須(もうひとつのリスキリング!)

はじめに
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AI時代到来で事務職がなくなる?!・・・こんな話題を目にする機会が増えていますが、本当に「事務」をすべてAIに任せることができるのか?という問題意識から今回のトークイベントを開催しました。
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当日の参加者は銀行、保険、製造業、人材派遣関連など業種はさまざまで、まさに異業種交流会としても有意義なひとときとなりました。
当日のディスカッションテーマ

事前にウオーミングアップ用の資料を参加者にメールでお送りし、当日は以下のテーマでディスカッションしました。
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事務について感じている問題、疑問・・・
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どこまでが「事務」なの?
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事務についてのお困りごとは?
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生成AIに期待することは?
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これからの時代の事務、働き方は?
クレーム処理も事務なの?
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事務の仕事に従事している方々のお悩みをネット検索して出てくるキーワードに、「クレーム対応が大変」、「雑用が多い」というのがあります。
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会社などの組織は企画、管理、営業・・・など仕事の分業内容がセクションの名称に表示されています。
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その中で、事務は事務センターや「○○事務課」だけの仕事ではありません。営業の人も発注伝票を起票するなど、立派に事務をやっています。
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また、「事務」と名の付くセクションや担当業務の中では、クレーム処理や雑用対応などは切り離すことが難しく、仕事の範囲は広くなっています。
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クレーム対応はお客さまと接点を持つという点では営業の仕事とも言えますが、対応の主な内容は事務で提供しているサービスの内容やその根拠についてのものが多いので、事務担当の出番となります。
事務についてのお困りごとは?

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今回の参加者の声からも、ミス防止、効率化、属人化防止は業種を越えた共通課題であることが示されました。
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そして、ペーパレス化を進めたいが、紙や端末画面を直接確認した方がやりやすい場合もある、また、改善を進めたくても、ノウハウ、人材、時間が不足してなかなか取り組めない、などの実態も浮き彫りになりました。
生成AIに期待することは?

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生成AIはすでに議事録作成や情報要約に活躍しているとのことでした。使いながら「こんなこともできるんだ」という感動もあれば、「やっぱり限界ありだな」と経験する場面もあり、というのが現状のようです。
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生成AIについては、情報セキュリティの問題のほか、「間違うこともある」という性質を踏まえて活用していく必要があります。
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事務は「間違い」が許されない中で、どのように活用すればいいのか?ということが今後の課題です。
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今回のディスカッションでは、パソコン作業のナビゲーター、資料作成や連携先などの際のアドバイザー、サポーターとして期待したいとの意見が出されました。
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「これをやったらどうですか?」、「こういうものもありますよ」という案内役や、「これ大丈夫ですか?」、「ここもやっておいた方がいいのでは?」といった「おせっかい役」が具体的なイメージです。
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そして、生成AIはすでに仕事における同僚としての活用が進んでいますが、これからはさらに上司役として登場することになりそうです。ちょっと抵抗があるかもしれませんが、客観性、公平性の面では大いに期待できるかもしれません。
もうひとつの「リスキリング」
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ミスをや属人化を防ぎ、業務を効率化し、さらに生成AIをツールとして使いこなすためにはプロセス設計、管理・運営ができる知識と技術を身に付ける必要があります。
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「リスキリング」の重要性が指摘され、関連する研修サービスもどんどん増えていますが、生成AIの開発や使いこなしにテーマを限定せず、生成AIを使う対象としての「事務」そのものについてあらためてその本質を学ぶことも重要なテーマです。
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具体的には、事務のプロセス設計と管理・運営のための知識と技術です。
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そして、この技術に対して生成AIをどこまで活用できるのか?が新しいテーマになると考えられます。
事務とはどいう仕事なの?
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今回のディスカッションでは、そもそも事務とはどのような仕事なのか?ということも考えながら進行しました。
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良く考えてみると、普段感じている以上の広がりと重みを持った仕事であることが実感できました。
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参加者の感想として、「人類の生存に必要な行為」というものありました。
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私は最近自分の頭を整理した結果、「社会やビジネスの状態、動きを情報に置き換えて管理し、そこ存在するニーズや目的を実現するためのシステム」と事務を定義しました。
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このことについては、また別の機会に詳しくご報告したいと思います

執筆者プロフィール
宮﨑 敬(みやざき たかし)
1979年 早稲田大学法学部卒業、三菱信託銀行(現三菱UFJ信託銀行)入社
証券代行、外国証券管理等の事務サービス業務領域で現場マネジメントを経験
2004年〜 グループ内関連会社4社において常務取締役を歴任
事務マネジメントに関する経験と研究成果を「事務学」として体系化
早稲田大学理工学術院創造理工学研究科修士課程(経営工学)2011年修了
2011年~ グループ内研修会社にて研修開発・講師を5年間担当し好評を得る
2016年 同グループを定年退職し、株式会社オフィスソリューションを設立
【所属学会】
公益社団法人 日本経営工学会 http://www.jimanet.jp/
一般社団法人 日本品質管理学会 https://www.jsqc.org/index.php
一般社団法人 日本システムデザイン学会 https://www.sdsj.sci.waseda.ac.jp/
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